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船頭多くして船山に登る

こんにちは、ジェスリードの滝口祐幸です。

「名言でマインドチャージ」のブログを開いていただきまして、ありがとうございます。

このブログは、「名言でマインドチャージ」ということで、世界のことわざや名言によって、目標に向かって進むために必要なパワーマインドを充電することが目的です。

 

今回、テーマにする名言は、「船頭(せんどう)多くして船山(ふねやま)に登る」です。

これは、「船の船頭が沢山いると、指図がバラバラになって暗礁の乗り上げてしまうことから、指揮する人が多いと、意見がまとまらず、かえって組織が上手く動かなくなる」という意味のことわざです。

 

確かに、その組織の大きい小さいにかかわらず、支持する人が多すぎると、それを聞く側の人は、どの人の支持を実行すればよいか迷ってしまいます。

だからこそ、会社はもちろんのこと、小さなサークルにいたるまで、人と人が集まって、1つの目標に向かって進む場合に、その指示系統を明確にする「組織図」を作る必要性があると言えます。

 

もちろん、その組織図を作る場合にも、その組織を構成するメンバーとじっくり話し合って決めていくということが大事であることは言うまでもありません。

その組織図を決める上で最も大事なことは、組織の長(リーダー)を誰にするかです。

 

それでは、リーダーを選ぶ場合の、一番のポイントは、何でしょう?

 

多くのビジネス書に、「リーダーに求められる資質」ということで、色んな項目が挙げられていますが、私が挙げたい項目は、次の3つです。

 

① 思いやりの心

② 智慧

③ 目標に対する信念

 

特に「目標に対する信念」が大事だと、私は考えています。

その組織の目指す目標の意義を誰よりも知っていて、かつその目標に対する達成意欲が、信念と言えるだけの強固なものになっている、それがリーダーの一番大事な資質だと思います。

 

最近の企業では、経験豊かで頭が切れる敏腕経営者が、脚光を浴びます。

また奇想天外なアイデアでビジネスを展開するIT企業の社長が、時代の寵児として、マスコミで取り上げられています。

 

しかし、20年、30年といった長いスパンで見ると、そういう敏腕経営者の中には、思いやりの心が欠けているために、部下との信頼関係が築かれず、その結果、部下が育たず、滅びの坂を転げ落ちてしまうことが、数多くあります。

企業の発展に不可欠な人財育成の土台は、はやり「思いやりの心」と言えるでしょう。

 

また「会社の目指すべき目標」が、コロコロ変わる経営者の元で働く社員も、大変です。

右に進んでいたかと思ったら、急に左に進んだり、左に進んでいたかと思うと、周りの状況が変わったからと、突然、止まったりされたら、どうでしょうか?

そんなリーダーの元で働いていたら、誰だって疲れ果ててしまうはずです。

 

良いリーダーの見本として、よく西遊記の三蔵法師が挙げられます。

三蔵法師は、仏教の経典を求めて天竺(てんじく)=インドを目指すわけですが、その天竺までの道のりには、旅人を襲う盗賊や妖怪が沢山いて、危険極まりない道です。

そのために三蔵法師は、孫悟空、沙悟浄、猪八戒という3人の妖怪を、旅の友とします。

 

三蔵法師は、まだ若き修行僧の段階ですから、それほどの法力があるわけではなりません。

それに対して、孫悟空や沙悟浄、猪八戒は、特殊な能力を持った妖怪です。

三悟空にしても、沙悟浄にしても、猪八戒にしても、旅のリーダーである三蔵法師に、逆らうことは容易なことです。

 

なぜ三悟空も沙悟浄も猪八戒も、三蔵法師に逆らうことなく、最後の最後まで、天竺を目指して旅を続けたのでしょうか?

 

それは、三蔵法師の「目標に対する信念の強さ」です。

「どんなことがあっても、天竺にたどり着いて、経典を持ち帰る」

その強い目標意識に、三人の妖怪がついていったのです。

 

「一念、岩をも通す」ということわざがあります。

これは、「目標に向かって、ぶれることなく、一心に頑張り続けることによって、どんな障害や壁が立ちふさがっても、必ず乗り越え、目標を達成することができる」という意味ですが、まさに信念と言えるレベルの「強い目標意識」を持つことによって、必ず目標を達成することができるのです。

 

 

【今回の名言】

船頭(せんどう)多くして船山(ふねやま)に登る

 

【今回の教訓】

リーダーに必要な資質は、「思いやりの心」「智慧」「目標に対する信念」の3つの資質である。