· 

人、人に非ず、知るを以て人とす

こんにちは、ジェスリードの滝口祐幸です。

「名言でマインドチャージ」のブログを開いていただきまして、ありがとうございます。

このブログは、「名言でマインドチャージ」ということで、世界のことわざや名言によって、目標に向かって進むために必要なパワーマインドを充電することが目的です。

今回、テーマにする名言は、「人、人(ひとひと)に非(あら)ず、知るを以て人とす」です。

これは、「人は、人としての道を知ることによって、はじめて人となるのである」という意味で、室町時代の猿楽師・世阿弥の言葉です。

 

つまり世阿弥は、「人は、人の形をしているから人というのではなく、人としての正しい生き方をしてこそ、初めて人と言える」と「風姿花伝(ふうしかでん)」という書物の中で述べているのです。

 

確かに、最近のテレビのニュースを見ていると、「それでも人間なのか!」とがっかりするような事件が相次いでいます。

幼児虐待などの事件を見ると、人間としての大事なものが崩れ始めているように感じてなりません。

 

人間性が低下していると言わざる終えない現代社会においてこそ、世阿弥の残した言葉である「人、人(ひとひと)に非(あら)ず、知るを以て人とす」を噛みしめる必要があると思います。

 

ところで、「人としての道」とは、どういう道でしょうか?

 

人としての道とは、人として生まれてきた目的に適った道と言えるでしょう。

 

それでは、人として生まれてきた目的とは何かということですが、東洋哲学では、「人は、人格を高めるために生まれてきた」と言います。

 つまり、東洋哲学では、「人格を高める」ことこそ、人が生まれてきた目的と言うのです。

 

ですから世阿弥の言葉に基づいて言うならば、「人格を高める生き方をする人を以て、人となす」ということになります。

逆に、「人格を高めることを忘れて生きている人は、人の形はしているけれど、人とは言えない」ということになります。

つまり「人格を忘れて生きている人は、人でなし」ということです。

 

確かに、幼児虐待で我が子を殺してしまった人、あおり運転で相手に大けがをさせた人、詐欺を働いて人のお金を騙し取った人の人格を見てみると、非常に低いということが共通しています。

まさに人格を忘れて生きている人ばかりです。

まさに「人でなし」です。

 

その逆に、多くの人を幸せにしている人、多くの人の苦しみに寄り添っている人、多くの人から尊敬されている人、そのような人に共通していますのは、皆、高い人格の持ち主であるという点です。

 

むしろ高い人格を身に付けているからこそ、人々の悩み苦しみに寄り添い、その悩み苦しみを解決することができ、幸せに導くことができるわけです。

そして素晴らしいことは、人々の悩み苦しみに寄り添い、その悩み苦しみを解決することによって、自分の悩み苦しみからも解放されていくということです。

つまり人を救い幸せにすることによって、自分自身も救われ幸せになっていくのです。

 

読者の皆さん、ぜひ日常生活の中で、人格を高める生き方を心がけて下さい。

そして、その高められた人格をもって、多くの人の悩み苦しみに寄り添い、その悩み苦しみを解決して下さい。

その優しい思いやりの行動の過程の中で、あなた自身の悩み苦しみが軽くなり、大きな幸せを感じて生きることができるようになるでしょう。

 

 

 

【今回の名言】 

人、人(ひとひと)に非(あら)ず、知るを以て人とす

 

【今回の教訓】

人格を高める生き方を心がけて、はじめて人と言えるのである。

人格を高める生き方をする時、多くの人を幸せにできると共に、自分も幸せに生きることができる。