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積小為大

こんにちは、ジェスリードの滝口祐幸です。

「名言でマインドチャージ」のブログを開いていただきまして、ありがとうございます。

このブログは、「名言でマインドチャージ」ということで、世界のことわざや名言によって、目標に向かって進むために必要なパワーマインドを充電することが目的です。

 

今回、テーマにする名言は、「積小為大(せきしょういだい)」です。

これは、「小さな努力の積み重ねが、やがて大きな成果に結びつく。だから小さな善行をおろそかにしてはならない」という二宮尊徳の教えの1つです。

 

二宮尊徳というと、財政難に陥っていた小田原藩を立て直したり、多くの貧しい村を救ったりした江戸時代の偉人ですが、今風に言えば、「再建の達人」といえるでしょう。

その再建の達人が、大事にしていた生き方考え方が、この「積小為大」だったのです。

 

この「積小為大」とは、逆の言葉で、「一攫千金(いっかくせんきん)」という言葉があります。

この「一攫千金」という言葉、「積小為大」とは全く逆で、「うまい方法を使って、一気に大儲けする」といった考えです。

 

現代人を見てみると、「積小為大」の考え方よりも、「一攫千金」の考え方の方が、好まれているように思います。

たとえば、ユーチューブに流した動画が、ブームになって、それがきっかけで大儲けしたとか、たまたま作った商品が大ヒットして、起業家として大成功したとか、そういうアメリカンドリーム的な成功者が、時代の最先端を行くヒーローとして、マスコミなどでも注目されます。

 

しかし現実的には、起業して10年後にも、順調に経営されている会社は、何と全体の5パーセントだそうです。

つまり最初、ヒット商品を出して、飛ぶ鳥を落とす勢いで急成長した会社であっても、10年後には、100社中95社が姿を消すというのです。

 

それはいったい、どういうことなのでしょうか?

 

仏教に面白い説話があります。

あるお金持ちの商人が、ライバルのお金持ちの商人が建てた、非常に立派な三重の塔を見て嫉妬し、早々に、その三重の塔を作った大工を読んで、自分の広大な庭の一角に同じものを作れと命じます。

 

早速、その大工は、三重の塔を作り始めます。

最初に、その大工は、多くの職人と一緒に、三重の塔を支える頑丈な基礎を作るために、深い穴を掘り始めます。

 

それを遠めに見ていた依頼主の商人は、血相を変えて飛んできました。

そして、大工に向かって次のように言いました。

「何をやっているんだ!私は、穴を掘ってくれとは言っていない!はやく三重の塔を作ってくれ!」

 

大工は、基礎工事の大事さを説明しましたが、その愚かな商人は、一向に納得しません。

結局、その大工はあきれて、仕事をしないで、帰ってしまったというお話です。

 

とりとめもない笑い話ですが、現代人の中には、そういう土台を作らないで、目に見える結果だけを求めて、仕事をしている人が、案外多いように感じます。

もちろん土台のない結果は、土台のない建物と同じように、ちょっとしたことで倒れてしまいます。

 

やはり長続きする成功を求めるのであれは、二宮尊徳が言う通り「積小為大」、小さな努力を積み重ねるべきです。

 

「下積み時代」という言葉がありますが、この下積みの時こそ、焦る心や迷う心に惑わされず、「積小為大」の原理原則を信じて、ただひたすら、その時できる努力を続けることが大事なのです。

その小さな努力を積み重ねる、その先に、想像を遥かに超えた大きな成果が待っているのです。 

 

 

【今回の名言】

積小為大(せきしょういだい)

 

【今回の教訓】

小さな努力を積み重ねる、その先に、想像を遥かに超えた大きな成果が待っている。

積小為大を信じて、今できる努力を続けていきましょう!