こんにちは、ジェスリードの滝口祐幸です。
「名言でマインドチャージ」のブログを開いていただきまして、ありがとうございます。
このブログは、「名言でマインドチャージ」ということで、世界のことわざや名言によって、目標に向かって進むために必要なパワーマインドを充電することが目的です。
今回、テーマにする名言は、「汝の敵を愛せよ」です。
これは、新約聖書の言葉で、「自分に敵意をもって迫害する相手に対して、神のような慈愛の心をもって接しなさい」という意味です。
おそらく、この言葉を聞いて、殆どの人は、理想であって、なかなかできないことと思われたのではないでしょうか。
ビジネスの最前線で働くバリバリの企業戦士の人からは、「そんな、お人好しのことをやっていたら、他社との競争に打ち勝てない!」と反論を言う方もいらっしゃると思います。
確かに、ビジネスの世界では、同業他社との闘いに、打ち勝たなければならないということがありますから、その反論は当然とも言えます。
それでは、この新約聖書の「汝の敵を愛せよ」という言葉は、取るに足りないたわごとなのでしょうか?
私はキリスト教徒ではないのですが、東洋哲学の勉強を長年続けてきて、この新約聖書の言葉が、非常に人生において、大事であることを痛感しています。
東洋哲学では、人生の目的を「人格の高めること」と説いています。
「人は、人格を高めるために、生まれ生かされている」と、東洋哲学では考えています。
ところで「人格を高める」とは、具体的にどういうことでしょう?
いろんな考えがあろうと思いますが、東洋哲学では、「思いやりの心、智慧、意志力の3つの心を高める」ことと考えています。
特に、「思いやりの心を高める」ことを、大事に考えています。
それでは、「思いやりの心を高める」とは、どういうことでしょうか?
東洋哲学では、次の3つの基準をクリア―することを、思いやりの心を高めることと定義付けしています。
【思いやりの心を高める3つの基準】
① より長く、思いやりの心を保てるようになる
② より多くの人に、思いやりの心で接することができるようになる
③ より苦しい時に、思いやりを保つことができるようになる
人間は、感情の動物ですから、相手の幸せを願う「思いやりの心」を保ち続けることはなかなか難しいことです。
ですから、一日の中で、より長く、思いやりの心を保てるようになることが、まず思いやりの心を高めることの第一の基準となります。
次の第二の基準ですが、誰でも、自分にやさしくしてくれる人、自分に協力してくれる人に対しては、思いやりの心で接することができます。
しかし、自分に敵意を持っている人、自分のやろうとすることを邪魔する人に対しては、なかなか思いやりの心で接することはできないものです。
ですから、まさに「汝の敵を愛せよ」というように、自分に敵意を持っている人に対しても、思いやりの心をもって接することができるようになることが、思いやりの心が高まったと言えるわけです。
最後の第三の基準に関してですが、人は、自分の調子が良い時は、誰でもやさしい気持ちで、思いやりを実践することができるのですが、自分の調子が悪い時や切羽詰まっている時は、なかなか思いやりを実践することができないものです。
ですから、そういう自分が苦しい時に、思いやりの心で接することができるようになることが、思いやりの心が高まった証拠となるわけです。
このように、3つの基準をクリア―することこそ、人格を高めることと考えた時に、「汝の敵を愛せるようになる」ことこそ、「思いやりを高める」こと、つまり「人格を高める」こと、そのものと言えるのです。
読者の皆さん、この「汝の敵を愛せよ」は、私たち人間が、自分の人生において、目指すべき目標です。
なかなか難しいことではありますが、一歩でも、「汝の敵を愛せよ」の境地に近づけるよう、頑張っていきましょう。
【今回の名言】
汝の敵を愛せよ
【今回の教訓】
「汝の敵を愛せよ」は、私たちが目指すべき人生の目標である。その境地に、一歩でも近づくように、日々の生活の中で、心を磨いていきましょう!